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賃貸物件でピアノを弾いても良い?トラブル例や防音対策をご紹介!

賃貸豆知識

関口 静男

筆者 関口 静男

不動産キャリア12年

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賃貸物件でピアノを弾いても良い?トラブル例や防音対策をご紹介!

楽器が趣味の方は、賃貸物件に引っ越す際に「部屋で弾くことができるだろうか」と心配ですよね。
とくに、ピアノはほかの楽器と違って持ち運びが困難なため、部屋で演奏できるかどうかは重要です。
本記事では、賃貸物件でピアノを弾いて良いのか、ピアノにまつわるトラブル事例や賃貸物件にピアノを置く場合の防音対策についてご紹介します。

防音対策をすれば賃貸物件でピアノを弾いて良い?

防音対策をすれば賃貸物件でピアノを弾いて良い?

賃貸物件でピアノを弾きたい場合、まず気になるのは「ピアノを弾くことが許可されているかどうか」でしょう。
ピアノを弾いて良いかどうかについては、賃貸物件の管理規約を確認することで判断できます。

可否は管理規約で確認

賃貸物件には、主に3つのタイプがあります。

●楽器演奏禁止の物件:ピアノを含むすべての楽器演奏が禁止
●楽器可物件(演奏時間や楽器の種類に制限がある物件):特定の時間帯や楽器の種類に限り、演奏を許可
●楽器可物件(24時間いつでも演奏可能な物件):24時間、どんな楽器でも演奏を許可


まずは、引っ越し先がどのタイプの賃貸物件なのかを管理規約で確認しましょう。

楽器演奏禁止の物件とは

管理規約で楽器演奏が禁止されている場合、音量に関係なく楽器を演奏することはできません。
禁止されているにもかかわらず演奏をおこなうと、他の住民とのトラブルや大家さんに知られてしまうことがあります。
最悪の場合、退去を求められることもあるため注意が必要です。

楽器可物件での注意点

24時間演奏可能と明記されていない場合、たとえ楽器可物件であっても、防音設備がない賃貸物件では音漏れ対策が必要です。
防音対策を怠ると、ピアノ演奏が原因で騒音トラブルになる可能性がありますので、注意しましょう。

賃貸物件でピアノを弾く際に注意すること

ピアノ演奏が許可されている賃貸物件は、数が限られています。
それは、ピアノの音をめぐって住人同士のトラブルになりやすいためです。
たとえ、ピアノ演奏が可能な物件であっても、配慮が必要です。
たとえば、音量の大きいグランドピアノではなく、アップライトピアノを使用したり、蓋を閉じて演奏したりするのが良いでしょう。
また、演奏する時間を昼間のみに限定することも大切です。

防音室付き物件の活用

一部の賃貸物件には、防音室が設置されています。
防音室は、壁や床、天井、窓に音が伝わりにくい構造になっており、ピアノの音量に対応した防音性能があります。
このような部屋を選ぶと、快適にピアノを演奏できるでしょう。

防音対策が必要?賃貸物件でのピアノに関するよくあるトラブル

防音対策が必要?賃貸物件でのピアノに関するよくあるトラブル

賃貸物件でピアノを演奏すると、さまざまなトラブルが発生することがあります。
この章では、代表的なトラブルをご紹介します。

①鍵盤を弾く音が響く

もっとも多いトラブルは、ピアノの音量に関するものです。
ピアノの音量は、90デシベルから110デシベルにも達し、地下鉄の騒音と同じくらいの大きさです。
これほどの音が近くで鳴れば、不快に感じる方がいてもおかしくありません。
とくに注意が必要なのは、電子ピアノや消音ユニットとヘッドホンを使用していても、鍵盤を弾く音が騒音になる場合がある点です。
ヘッドホンを付けていると、つい力を入れて鍵盤を叩いてしまいやすいです。
鍵盤の音も周囲の迷惑になる可能性があることを認識し、音量を加減して弾くと良いでしょう。

②ペダルを踏む音や振動が伝わる

ピアノの演奏には、鍵盤だけでなくペダルも使用します。
このペダルを踏む音や振動が隣家に伝わることがあります。
電子ピアノや消音ユニットとヘッドホンを使用して演奏している場合でも、ペダルの音や振動には注意が必要です。

ペダルを踏む際には、力を入れすぎずに加減して演奏するようにしましょう。
これにより、周囲への影響を最小限に抑えることができます。

③床や壁に傷がつくリスク

ピアノは大型で重量があるため、設置する際に床や壁に傷をつけないよう注意が必要です。
ピアノを設置した際にできた傷については、入居者に原状回復の義務が生じるため、退去時に修繕費用を請求される可能性があります。
また、長期間にわたって重いピアノを設置していると、床がへこむ可能性もあります。
ピアノの重さに耐えられる床なのか、設置前に確認することが重要です。

賃貸物件でピアノを演奏する際の防音対策とは?

賃貸物件でピアノを演奏する際の防音対策とは?

賃貸物件でピアノを演奏する際には、周りに音が伝わらないように防音対策を施すことが大切です。
また、ピアノの種類によっても、防音対策がしやすいかどうかは異なります。

防音対策がしやすいピアノ

グランドピアノは、主にコンサートホールや学校の音楽室に置かれている大型のピアノです。
弦が水平に張られ、ハンマーが下から弦を叩いて音を出します。
グランドピアノは広いスペースが必要で、音も響きやすいため、楽器演奏可能な物件でも設置が難しい場合があります。
また、搬入のために広い搬入口が必要となるため、一般的な賃貸物件には適していません。
アップライトピアノは奥行きが短く、壁に背をつけて設置できるため、スペースを取らずに済みます。
楽器演奏が可能な物件であれば、比較的簡単に設置できます。
電子ピアノは、軽量でコンパクトなため、搬入しやすいです。
さらに、スピーカーから音を出すため、音量を自由に調整でき、ヘッドホンを使用すれば外部に音が漏れません。
そのため、賃貸物件でも気軽に使用できます。
さらに、以下のような防音対策を導入すると、音を抑えることが可能です。

簡易防音グッズを使用する

吸音・防音・遮音効果のあるシートを床や壁に設置したり、防音効果のあるカーテンを使ったりすることで、音の伝わりを抑えられます。
また、窓を二重にすると、外に音が漏れるのを防ぐことが可能です。
ただし、二重窓の設置については、たとえDIYでも大家さんに事前に相談しましょう。
楽器メーカーによっては、賃貸物件に設置できる防音グッズも売られています。
このような防音室を利用することも効果的です。
これらの防音対策を講じると、ピアノ演奏による音のトラブルを減らすことができます。

壁から15センチほど離してピアノを設置する

ピアノは壁から離して設置するようにしましょう。
とくにアップライトピアノの場合、背面から大きな音が出るため、壁にぴったりくっつけて置くと周囲に音が伝わりやすくなります。
音は発信源からの距離が2倍になると強さが4分の1に減少します。
そのため、ピアノを壁から少し離すだけでも周囲に伝わる音がかなり減り、トラブルを避けられるでしょう。

ヘッドホンを装着する

電子ピアノはもちろん、普通のピアノにも消音ユニットを取り付けるとヘッドホンを利用できるようになります。
消音ユニットとは、ハンマーがピアノの弦を打つ直前に止める装置のことを指し、鍵盤を叩いても音が出なくなります。
消音ユニットにはヘッドホンの端子があり、自分だけが音を聞くことができるため、近隣住民に迷惑をかけずにピアノを弾くことが可能です。
ただし、消音ユニットを使用しても、鍵盤を叩く音やペダルを踏む音は消えないため、周囲に配慮して演奏しましょう。

まとめ

賃貸物件でも、ピアノを弾くことが可能な物件はあるため、まずは管理規約を確認しましょう。
ただし、ピアノを弾く際に防音対策をしていないと、近隣住民と騒音トラブルになる可能性があるためご注意ください。
防音対策は、簡易防音グッズの使用や壁から離れた距離にピアノを設置すること、ヘッドホンを装着することが挙げられます。


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