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賃貸物件の火災保険は自分で選ぶのがいいの?理由やポイントを解説

賃貸物件の契約について

関口 静男

筆者 関口 静男

不動産キャリア12年

夜遅い時間帯に対応できる不動産会社は少数派です。
常に応答できるわけではありませんが、弊社は執務しているスタッフが居る場合もございますので、まずは夜分でもご遠慮なくお電話下さい。

賃貸物件の火災保険は自分で選ぶのがいいの?理由やポイントを解説

賃貸物件を借りる際、火災保険へ加入をするのが一般的です。
それに対して、わざわざ火災保険に入る必要があるのかと疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。
また、どの保険に加入するかを自分で決めたいと考える方も少なくないでしょう。
そこで、賃貸物件を借りる際に火災保険に加入すべき理由や、自分で決めることはできるのか、選ぶポイントを含め解説します。

賃貸物件の契約締結時に火災保険に加入する理由とは?

賃貸物件の契約締結時に火災保険に自分で加入する理由とは?

まずは、賃貸物件の契約締結時に、火災保険に加入する理由について解説します。

加入する理由1:生活における損害リスクに備える

理由として、まず挙げられるのが、生活における損害リスクに備えるためです。
賃貸物件で暮らす場合、生活するうえでさまざまな損害リスクが潜んでいるため、注意が必要です。
主なリスクとして、下記が挙げられます。

●地震や津波、豪雨などの自然災害による損害リスク
●火事や盗難、水漏れなどによる損害リスクなど


火災保険は、上記のような事態になったとき、被害をカバーしてくれるものです。
そのため、加入していれば、万が一損害が発生した際に補償を受けることができます。
「火災保険は火事のときのみカバーしてもらえるのでは?」と思う方も少なくありません。
しかし、自然災害や盗難など、家財に関する損害を幅広く補償しています。

加入する理由2:オーナーに対する賠償責任に備える

オーナーに対する賠償責任に備えることも、理由の一つです。
たとえば、賃貸物件に住んでいると、下記のようなトラブルが生じる可能性があります。

●なんらかの拍子に家具を壁にぶつけてしまい、穴が開いてしまった
●洗濯機の故障によって床が水浸しになり、階下の住民に迷惑をかけた


上記のようなトラブルによって、物件に破損・汚損が発生した場合、原状回復費用として敷金から費用が引かれるのが一般的です。
火災保険に加入していれば、故意を除いた破損・汚損は保険でカバーすることができます。

自分で選ぶことは可能なのか?

結論から申し上げますと、火災保険は自分で選ぶことが可能です。
そのため、不動産会社から勧められたところに加入しなければならないという義務はありません。
自分で選ぶことができるので「自分で加入する」ということを伝えればOKです。

自分で加入する際の注意点とは?

賃貸物件の場合、家財補償と借家人賠償責任保険をセットで加入するのが基本です。
賃貸物件では建物が自然災害などで損害を受けても、所有者ではないため建物の保険は不要となります。
しかし、ご自身のせいで建物に対して損害が発生した場合、オーナーや不動産会社に対して賠償責任が発生します。
この賠償責任に備えることができるのが、借家人賠償責任保険です。
自分で加入する場合は、2つをセットで加入するという点に注意しましょう。

賃貸物件の契約締結時に火災保険を自分で選ぶメリット

賃貸物件の契約締結時に火災保険を自分で選ぶメリット

続いて、賃貸物件で火災保険を自分で選ぶメリットについて解説します。

メリット1:補償内容を選ぶことができる

メリットとしてまず挙げられるのが、補償内容を自分で選べることです。
不動産会社からおすすめされる保険は、パッケージタイプとなっているのが一般的となります。
そのため、補償内容を変更したり削除したりといったことが難しくなります。
たとえば、ご自身にとって不要な補償に対して、保険料を支払うことになる可能性もあるでしょう。
それにより、補償内容を選ぶことができ、適切な保険を適用できるのは、自分で選ぶからこそのメリットです。

メリット2:保険料を抑えることもできる

自分で選ぶのがおすすめの理由として、支払う保険料を抑えることもできることも挙げられます。
先述のとおり、自分で選ぶことによって補償内容を調整することが可能です。
不要な補償をカットすれば、その分支払う保険料を安くできるでしょう。
賃貸物件を借りる際は、保険料以外にも敷金や礼金、引っ越し代や家具・家電の購入費用など多くの費用がかかります。
保険料を少しでも安くできれば、新生活を始める際の初期費用を、少なくできるのがメリットです。

デメリット1:すべての手続きを自分でおこなう必要がある

デメリットとしてまず挙げられるのが、加入に関するすべての手続きを、自分でおこなう必要があることです。
加入時は、火災保険選びから加入手続きなど、煩雑な作業が多くあります。
それらをすべて自分でおこなう必要があり、手間と労力がかかるのがデメリットです。
状況によっては、オーナーに対して、ご自身で加入する承諾を得る必要が出てくるでしょう。
不動産会社がおすすめしてきたものに加入する場合、書類に必要事項を記入するだけで契約が完了するので、手間と労力はほとんどかかりません。

デメリット2:十分な補償を受けられない恐れがある

十分な補償を受けられない恐れがあることも、デメリットの一つです。
先述のとおり、自分で手続きをおこなえば、補償内容を選択できるのがメリットとなります。
しかし、自分で選ぶがゆえに、ご自身が所有している家財の価値に合っていなかったり、補償の範囲が狭かったりする可能性があります。
そのような場合、十分な補償を受けられないかもしれないので、ファイナンシャルプランナーなどの専門家にアドバイスをもらうのがおすすめです。

賃貸物件の契約締結時に火災保険を自分で選ぶ際のポイント

賃貸物件の契約締結時に火災保険を自分で選ぶ際のポイント

最後に、賃貸物件を借りる際、火災保険を自分で選ぶ際のポイントについて解説します。

ポイント1:補償内容や条件を確認

ポイントとしてまず挙げられるのが、補償内容や条件を確認することです。
賃貸物件の募集に関する書類や、契約書などで確認することができます。
借家人賠償責任補償や、個人賠償責任補償は、加入が必要となることが多いです。
また、補償の内容や種類だけでなく、支払われる保険金の金額など、細かな契約内容・条件の指定があるかどうかも調べておきます。
ご自身で選んだ火災保険で、対応できるか否かを確認しておくことがポイントです。

ポイント2:地震保険への加入をセットで検討する

地震保険の加入をセットで検討することも、ポイントの一つです。
火災保険は、地震による被害や、地震によって発生した津波や火災などの被害は、補償の対象外となります。
地震大国である日本において、どこに住んでいても大地震が発生するリスクがあります。
そのため、火災保険への加入とセットで、地震保険への加入もぜひご検討なさってください。

ポイント3:提出書類を確認する

ポイントとして、不動産会社やオーナーに対する提出書類を確認することも挙げられます。
火災保険への加入が必須の物件では、加入したことがわかる証明を求められることがあります。
自分で火災保険に加入した場合、保険証券や加入証のコピーを不動産会社やオーナーに提出しましょう。
証券や加入者証は、契約後に保険会社から発行されるほか、インターネット上で印刷できるケースもあります。

まとめ

賃貸物件を借りる際に、火災保険に加入する理由は、生活における損害リスクに備えることと、オーナーに対する賠償責任に備えることです。
自分で選ぶことで補償内容を選べたり保険料を抑えたりできますが、十分な補償を受けられない可能性があることなどが注意点となります。
選ぶ際のポイントは、補償内容や条件を確認することや地震保険の加入も検討すること、不動産会社やオーナーに提出する書類を揃えることなどです。


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