車庫証明が取れないケースとは?難しいときの取り方も解説
車を所有している方がマンションなどに引っ越しをする場合には、「車庫証明」が必要になります。
しかし車庫証明は、申請さえすれば必ず取得できるものではないということを、ご存じでしょうか?
この記事では、車庫証明の概要に加えて、車庫証明が取れないケースや難しいときの取り方も解説いたしますので、お引っ越しの予定がある方はぜひご参考になさってください。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
東京都の賃貸物件一覧へ進む
車庫証明とは?
マイカーを購入するときに車庫証明が必要なのは知っていても、引っ越しの際にも必要であることはご存じない方も少なくないようです。
都市エリアなどでは配置場所の確保が難しいケースが想定され、申請しても簡単に取得できるとは限らず悩む方もいらっしゃるでしょう。
まずは、車庫証明がどういうものなのかを、改めて理解しておくことが大切です。
車庫証明とは
そもそも自動車は、「自動車の保管場所の確保等に関する法律」により道路以外の場所に保管するよう規定されています。
車庫証明は、正式名称を「自動車保管場所証明書」といい、車を所有する予定がある方が、駐車場を確保していることを証明する書類です。
自動車を公道や他人の敷地に停める違法駐車の防止などを目的としており、駐車場の所在地を管轄する警察署が発行します。
住宅が密集していないエリアなどでは必要としないケースもありますが、一般的には新たに自動車を購入するときや譲り受ける際には必要になります。
また、所有者が引っ越すときにも必要になる点に注意しましょう。
たとえ近所への引っ越しであっても、住所が変わる際には手続きしなければなりません。
車庫として指定する土地は、「家から直線距離で2km以内の場所」と義務付けられており、住民票の住所と車庫の距離は警察署により確認されます。
申請における必要書類
申請する際には、自動車保管場所証明申請書とともに保管場所標章交付申請書、保管場所使用権原疎明書面か保管場所使用承諾証明書が必要です。
このほか、自動車保管場所の所在図と配置図も必要で、これらの書式は最寄りの警察署の窓口や、都道府県警察のWEBサイトからダウンロードできます。
WEBサイトでは記載例も確認できるため、参考にすると良いでしょう。
また届け出の際には、運転免許証のほか、住民票や印鑑証明書、自宅に直近で送られてきた消印付きの郵便物などを求められる可能性があります。
なお、発行までに3~7日程度の期間がかかり、費用として3,000円弱が必要です。
ただし、金額は地域によって差があるため、最寄りの警察署へ確認してください。
書類の違い
必要な書類のうち、保管場所使用権原疎明書面か保管場所使用承諾証明書については、保管場所が自己所有か借地かによって異なります。
自動車を保管する場所が自らで所有する土地のときには保管場所使用権原疎明書面を用い、賃貸物件など借地のケースでは保管場所使用承諾証明書を使用しましょう。
分譲マンションにおいて、駐車場部分の所有権も保有しており、駐車場代が不要なケースでは、保管場所使用権原疎明書面になります。
一方、駐車場使用料を支払っている方は保管場所使用承諾証明書を使って申請します。
マンションの管理会社へ連絡して、保管場所使用承諾証明書への記載を依頼しましょう。
職員住宅や宿舎も保管場所使用承諾証明書になり、職場に必要事項の記載を依頼してください。
車庫証明が不要な車両
自動車は、660cc以下の軽自動車と、国土交通省に登録する登録車両の2種類に大きく分類できます。
軽自動車の場合は、登録後に保管場所の届け出をおこなうだけで済み、車庫証明の申請は不要です。
また、自動車のうち緑や黒ナンバーの事業用の車両についても必要ありません。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
東京都の賃貸物件一覧へ進む
車庫証明が取れないケース
車庫証明の申請は難しい手続きではないため、時間を確保できる方は自らで申請しても構いません。
ただし、以下のような理由から、申請しても簡単に取得できないケースが考えられます。
書類に不備があるケース
申請書などに1か所でも誤字や脱字があるときには、警察署では受理されません。
本人が申請する際には、指摘された時点で誤った箇所を訂正するか、新たに申請書を書き直すことで対応できます。
ただし、代理人による申請において誤字や脱字を指摘されたときは、その場での訂正は認められないでしょう。
この場合は、あらためて申請人に正しく記載した書類を揃えてもらうよう、再度出直す必要があります。
また、多くみられる事例は必要事項の記載漏れであり、本人による申請のときは追記するだけで受け付けてくれるでしょう。
しかし、住所などは可能であっても、図面における寸法などは、本人申請であっても即座の対応が難しいことが想定されます。
なお、車庫証明の手続きは郵送や捨印が認められず、不備があると何度も警察署に足を運ぶ必要があります。
このほか、申請に必要な書類が揃っていないときも受理されません。
必要な書類は警察署によって差があるため、事前に確認しておきましょう。
要件を満たさないケース
自動車の保管場所の確保等に関する法律において、所有者宅と保管場所との距離は直線で2km以内と定められています。
自宅からの距離が2kmも離れていると不便であり、このケースは発生しにくいでしょう。
また、自動車の大きさに対して保管場所が狭いときには、駐車不能と判断が下され申請を受理してもらえません。
保管場所は道路から車を支障なく出入りさせられるとともに、車全体を収容できる広さが条件になります。
なお、申請を受けた警察署では現地調査をおこないます。
現地調査の際に別の車が駐車していると、申請どおりの保管場所を確保できていないと判断されかねません。
事情があるときには、申請する際に警察署へ説明しておきましょう。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
東京都の賃貸物件一覧へ進む
車庫証明の取得が難しいときの取り方
車庫証明の申請において、保管場所の確保に悩むケースがあるかもしれません。
また、自ら処理するのが難しいときには、手続きの代行を依頼する方法があります。
月極駐車場
自宅に駐車場のスペースがないときや他の自動車で使っているケースでは、別の駐車場を借りるなどの対応が必要です。
月極駐車場を借りることは、保管場所に困ったときにおける車庫証明の取り方の1つです。
自宅からの2km以内の条件に気を付ければ、月極駐車場を契約することで、車庫証明の取得手続きが可能になります。
月極駐車場の所有者に、保管場所使用承諾証明書への署名を依頼してください。
なお、賃貸借契約書の写しで対応できる可能性もあり、警察署へ確認してみましょう。
ただし、車庫証明を取得した時点で月極駐車場を解約するケースがみられ、月極駐車場の所有者も慎重になる可能性が考えられます。
車庫証明の取得だけを目的とした行為は「車庫飛ばし」と呼ばれており、懲役や罰金を命じられる可能性があります。
このような行為を防止するためにも、月極駐車場のなかには長期の契約が必要なケースがあるのを理解しておきましょう。
また、コインパーキングは日によって利用者や駐車位置が変わり、保管場所として使用できる権限の判断が困難であるため、車庫証明を取得できません。
代行の依頼
最近では、自らで書類を取得して申請書を作成する方が増えていますが、なかなか時間が作れないという方もいらっしゃるでしょう。
また、複数の書類を準備するのを面倒に感じるケースも考えられます。
この場合、必要な書類の取得や手続きは、行政書士などに代行を依頼する方法がおすすめです。
行政書士などに依頼する際には報酬を支払うほか、自動車保管場所証明書交付申請手数料と標章交付手数料の支払いも代行してもらいましょう。
なお、報酬の相場は1万円ほどですが、行政書士によって異なるため、問い合わせてみてください。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
東京都の賃貸物件一覧へ進む
まとめ
車庫証明はマイカーを購入するときだけではなく、引っ越しする際にも手続きしなければなりません。
自動車の保管場所に困ったときには、月極駐車場を利用する方法があります。
ただし、車庫飛ばしの行為をすると厳しく処罰を受ける可能性があるため、注意が必要です。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
東京都の賃貸物件一覧へ進む